Monday, October 1

マスターのレコード波瀾万丈日記 vol.11



nancy halloway















今回はこれ。

「NANCY HOLLOWAY / S.T」

最近、なにかとこのレコードの所持云々を
質問されることが多く、
欲しがっている輩もチラホラと見え隠れする、
このレコード。

実は私、このレコード二度目の購入でございます。
最初の購入は7〜8年くらい前になるでしょうか。
ぶらりと寄った新宿のレコード屋で9800円で
壁に架っているのを発見。

当時、試聴という概念がなかった頃でありまして、
レコードの説明書きを頼りに購入したりしておりました。
で、このジャケット。私だけかもしれませんが、
顔どアップジャケットは
何故か普通のレコードジャケットよりもデカく見えるのです。
目の錯覚。
なら、買うしかないじゃないですか。
たった9800円だし、
壁架けだし、
ハズレはねーだろと。
ハズレなら売ればいい。

で、購入。

期待を胸に、
プッシュされていた
「SWEARING TO GOD」のカバーに針を落とす。

オリジナルのがいいな・・。
いらね。
知人に同額で売却。

そんな事も忘れていた昨今。
DJの方々との会話にて、

A氏:「マスター、NANCY HOLLOWAY持ってるー?」
オレ:「昔、持ってたけど売った。アレいらなくね?良くないじゃん。」
A氏:「でもSWEARING TO GODのカバーって無いじゃん。けっこう見なくない?アレ値段の割にレアだよー。」

レア。
レア、レアってさぁ・・。
アレ、レアって・・。
レアって言われるとなぁ・・。
レアなら買うか・・。

探す→あっさり見つかる→12000円。

以前に買ったほうはジャケットが汚かったのですが、
今回のはジャケット、盤質共にAランク。
最近、美品にこだわってレコードを買っている
私としましては嬉しい限り。
懐かしくも家にて針を落とす。
昔より良く聞こえるなぁ。

次の曲に変えようと、
針を持ち上げる瞬間、悲劇が。
不意につまずき、
針に体重をのせてしまいレコードに傷をつける・・。

それも、肝心、要な
SWEARING TO GODに致命傷のキズが・・。

あーあ・・。
もう、いらね。

では、次回。

Sunday, September 30

マスターのレコード波瀾万丈日記 vol.10



HANK BALLARD_YOU CAN'T KEEP A GOOD MAN DOWN


















前回の続きでJB絡みなんですが。今回はこれ。

「HANK BALLARD/YOU CAN'T KEEP A GOOD MAN DOWN」

兎にも角にも、1998年〜1999年。
当時、二十歳未満の頃は
FUNK!FUNK!FUNK!
交尾!交尾!交尾!と
気をはいていたわけでありまして、
KINGと印が打たれているものは買わなければならないと、
義務にも似た感覚であったわけであります。

そんな頃、MANHATTAN RECORDSにおいて
中古盤の放出があるとの情報。
(その頃、二階でFUNK SOULの貴重盤を取り扱っていました。)

取り立てて欲しいと思うレコードが
あったわけではないのでありますが、
勉強の意味合いも込めまして、
覗きにでもと思った次第であります。

店内に入りますと、壁には高価なレア盤がズラリ。
著名なDJ方もチラホラ。
若輩者の私は遠めにレア盤を眺めておりました。

その中で一際目立つ、
そのブルーなジャケット。ラベルはKING。
ジャケは当時の好みとしては最高ランク。
黒人最高。その頃は加藤あい最高。

「ヤベッ。超カッケー。」と思わず、声出る始末。

当時、何故かジャケが良いものに間違いなし、と、
きめこんでおりまして、
そこにJB絡みのお墨付き。

値段は19800円。
ウーン。ま、範囲内。
じゃあ、試聴。

「・・・。」
全然、良くない...。

かろうじて一曲が使える程度であります。
しかし、このようなネタに使われたり、
KINGのブランドも付いているレコードというものは、
「聞く」というよりは
「持っておけ」的な意味合いの方が強いと
当時から思っていたわけでありまして・・・。

レジへ。あーあ・・。
DJで使ったことありません。

待て、次回。

Saturday, September 29

マスターのレコード波瀾万丈日記 vol.9



KWARTET FRITS KAATEE HONKY TONK POPCORN



















今回はこれ。
「BILL DOGGET/HONKY TONK POPCORN」

当時、まだタバコもやれない、
酒も飲めない19歳未成年レコード店アルバイターであった頃。
まだ、レコードの知識もノミの心臓以下であった私は
同じレコード店にて働く先輩方に
毎日のように良質な音楽を教わってはメモをとり、
休日には教わったリストを手に、
レコード屋を徘徊しておりました。

若い頃は自分が何が好きなのかが分からないため
ガムシャラにあらゆるジャンルを聞き、
耳を鍛えたわけでありますが、
ある程度の期間を過ぎますと、
自分の好みが分かってまいりました。

19歳、当時の自分が求めたもの。
それはFUNKでございました。
当然、今のようなコアなドーナツ盤をDIGするようなものではなく、
ネタに使われた定番物が主な購入品となったわけであります。

やはりFUNKとなりますとJBとなるのが世の常。
そこからのスタートになるわけで、
そこから掘り下げていったわけであります。

そうこうしてJBファミリーのソロなどを買っていましたら、
今回のレコードにブチ当たったわけであります。
レコード店の先輩が既に所有していたため、
内容の良さ、ジャケットの良さから随分と欲しかったわけですが、
あまり見かけることが出来ない一枚で諦めていたところに、
今は亡きULTRA RECORDSに壁掛けてあるのを発見したのであります。

28000JPY
タケー。

当時、時給730円のレコード店アルバイターには
あまりにも高いハードル。
しかも、その頃から俗に言うお洒落系などにも手を出し始めておりまして、
FACE RECORDSで念願のPEDDLERSを8000円で見つけたばかりでありました。
(今、考えればスゴい値段。当時は普通。)

どちらにすべきか?
悩んだ挙げ句、
先輩の判断に委ねることにいたしました。

すると
「マスターの最近の反応をみると、PEDDLERSなんじゃない?値段も範囲内だし」とのお言葉。

PEDLLER
















納得。
先輩の言葉にあやかりPEDDLERS購入。

帰路につこうと思った瞬間。悪魔が囁く。

「どっちも買えよ。」

銀行へ。
ULTRAへ。
そして、レコード地獄へ。

この旅は未だに続いておるわけです。

失敬。